駒場 全学自由研究ゼミナール「財政を真剣に考える」

【概要】
少子高齢化や、経済の低成長、急速なデジタル化、コロナ渦対策など、現代社会の抱える課題が複合的に作用して、日本の財政は大変なことになっています。そして財政の危機は、私たちの暮らしに大きなインパクトを与えずにはすみません。
T このゼミでは、まず導入として歴史を振り返り、100年前のウィーンで租税国家の危機を論じたシュンペーターの取り組みを追体験しましょう。第一級の古典を読む貴重な経験になりますし、法・政治・経済のダイナミックなからみあいを理解することにつながります。
U それから、法学部を卒業して現在いろいろな立場で財政の問題に取り組んでいる多彩なゲストをお呼びします。ミニ・シンポジウムのような形で、濃密に対話したいと思います。
V しかるのち、参加者の関心に応じたトピックを設定して、全員で議論しましょう。トピックの立て方は相談しながら徐々に確定していきます。調査のやりがいがあり、かつ、リサーチ能力を高めるのに役立つトピックをいくつか自由に設定できればいいと思います。
ゼミ担当者は法学部で「租税法」を担当しています。法律家の立場から助言し、伴走します。

【進行】
10/6 開講
T 古典を読む
10/13 シュンペーター『租税国家の危機』14-18頁
10/20 同19-48頁
10/27 同49-82頁
11/03 Martin Daunton, Trusting Leviathanの書評
U ゲストと語る
11/10 神山弘行教授(法学部)
11/17 正木祐輔准教授(公共政策大学院)
11/24 補講日 補講しない
12/01 報告の準備
12/08 報告の準備
12/15 藤谷武史教授(社会科学研究所)
V 報告と討議
12/22 ベーシックインカム 湯本貴博・中村遼・山田結太
01/05 MMTの適用可能性 滑川武翔・前澤直城・松崎優一・阿江伸太朗
01/12 産業合理化について 島悠大・那須柾友・宮本祥瑛・升野優