科目名 租税論T
科目区分 国際・公共政策大学院
曜日時限 火4
教員名 増井良啓
単位 2

1. 授業概要
【授業科目の目的】国際・公共政策大学院で学ぶ皆さんは、税制改革に関するニュースをしばしば耳にされていることでしょう。でも、いま租税制度がどうなっていて、今後どういう方向にもっていくべきか、自分の言葉でしっかりと意見を述べることはできますか?そのようなことができるようになるためのひとつのお手伝いとして、この授業では、法制度の観点から、租税制度のあり方について初歩から検討していきます。
【授業科目の到達目標】この授業の到達目標は、現行租税制度の概要を理解したうえで、今後のあるべき方向について自分なりの意見を述べることができるようになることです。そのために、短いレクチャー、簡単な練習問題、関連文献の紹介、全員による討論などを組み合わせて、参加者の主体的な学習を促します。グローバル化と少子高齢化が進む中で、どのような構造的対応を行うべきであるのか。これが、この授業の大きなテーマです。
【他の授業科目との関連】担当教員は法律家であり、この授業では法制度の側面からの検討に力点をおきます。経済学の角度から考察を進める租税論Uとあわせて受講することで、さらに理解を深めることができるはずです。

2. 授業の内容・計画
【授業の内容】次のようなトピックを想定しています。
総論(租税の意義、租税原則、歴史的展開、法形成過程)、各論(タックス・ミックス、個人所得税、法人所得税、税務執行)、展開(租税特別措置、租税回避、タックス・プランニング)
【テキスト・文献】増井良啓『租税法入門』(有斐閣、2014年)、渡辺智之『税務戦略入門』(東洋経済新報社、2005年)、増井良啓=宮崎裕子『国際租税法(第2版)』(東京大学出版会、2011年)、金子宏『租税法(第19版)』(弘文堂、2014年)。
【授業時間外の学習(求められる予習・復習の内容)】授業時間を有効活用するために、テキストの該当箇所を、全員が事前に読んできます。また、追加の課題や文献について、担当者を決めて短いプレゼンテーションの準備をしてもらいます。参加人数にもよりますが、学期中に少なくとも1人1回はプレゼンテーションの機会を提供したいと考えています。詳しくは初回にご説明します。